花を楽しむために

花を楽しむためのポイントや花を美しく長く楽しむためのテクニックなど花に関することをご紹介しています。

今回はちょっと変わった切り花のグロリオサの保存方法です。

グロリオサは通年出回っている熱帯原産の花です。

情熱的な感じの花で、お祝いのアレンジメントや花束に入れると華やかな雰囲気になります。

赤に黄色の縁取りの花弁やおしべが反り返っている独特なフォルムに加えて、葉の先は細くなった先端がツルになっていて、なんにでも巻き付きます。

店では、入荷すると葉の先端を切り一本ずつ紙で包み桶にいれます。
これで巻き付く心配がありません。

葉の先端がツル状になっています
そばにあるもの何にでも巻き付きます
葉の先端を切り紙に一本ずつ包みます

【 家庭でできる切り花を長く楽しむための簡単なお手入れ方法 】

花を飾ったら、長く楽しみたいですよね。
花を長くきれいに保つための基本的なお手入れ方法をご紹介します。

■ 置き場所 
 直射日光の当たらないところに。
また、玄関などアコンの風が直接当たらない場所に置いてあげましょう。

チューリップ

■ 水替え
 花瓶の水は毎日きれいな水に取り替えましょう。
その際に花瓶もきれいに洗います。
水が腐ると雑菌が繁殖し、茎が痛み水の吸い上げが悪くなります。

■ 水切り
 花バサミを使って、水切りをしましょう。
水に浸かっていると切り口から少しずつ傷んでくるので、切り口から1~2㎝ほど上を切ります。
切り口が斜めになるように水の中で切ります。水を吸う面積を広くしてあげるためです。

水切り
水切り

■ 花の手入れ 
 余分な葉を取り除きましょう。
咲き終わった花や、傷んでいる葉、水に浸かる余分な葉を切り取ります。
葉が水に浸かっていると、水が腐りやすくなり花が痛みます。

基本的な手入れをして一日でも花を長く楽しんでください。

【 花屋が花を綺麗に保つために行う作業 】

■ 水揚げ作業
 切り花を市場やネットで仕入れたら、まずすることが水揚げです。
花をきれいに長持ちさせるために行う大事な作業です。
水揚げには花の種類により様ざまな方法があります。

 〇 水折り
 菊などは茎の下から3㎝ほど上を水の中で一本一本手で折ります。
冬の寒い季節にはつらい仕事ですが、欠かせない大事な作業です。

 〇 水切り
 バラなど多くの花は、茎の下から1~2㎝ほど上を水の中で花バサミを使って切ります。
茎がつぶれないようによく切れるハサミで切ります。また水をよく吸い上げやすいよう斜めに切ります。

 〇 湯上げ
 水を張った桶を用意します。茎下を20㎝ほど出して、その他全体を新聞紙などの紙で包みます。湯気が入らないように上下をしっかり閉じます。
熱湯に茎を20秒ほどつけ、すぐに水を張った桶につけます。

 〇  割る・たたく
 枝ものなどは、細いものは手で折ります。また折ることが難しいものは、金づちでたたいたり、枝の切り口にはさみを入れて割ります。

■ メンテナンス作業

 〇 バラの棘取り
 バラの棘があるものは、取り除きます。ハサミやナイフ、簡単なトゲ取りの道具を使って行います。

トゲ取り

 〇 葉の除去
 水の入った桶に葉が浸かると水が腐りやすくなります。いらない葉をあらかじめ取り除きます。

 〇 水替え
 定期的に花を入れた桶の水替えを行います。汚い水は茎を腐らせ花を弱らせてしまいます。古い水を捨て桶を洗い新しいきれいな水を入れます。
水替えは水の入った桶は重く、また水を使っての作業なので冬は特に大変ですが、花を長持ちさせるためには大切な作業です。

 〇切り戻し
 茎下1~2㎝ほどを切ることによって断面が新しくなり水の吸い上げが良くなります。切り戻しはハサミ、ナイフ、カッターなどで行います。
また、水替えの際に切り戻し作業をします。